1月7日日

阪大入試続報

その後、大学の先生のツイッターやら本やらを調べてみて、だいたい問題の概要がわかった。

問題の設定は、一直線上に壁音叉観測者が並んでいるときの干渉条件を考えよということになっている。塾長は壁における位相の飛びがあるのかないのかだけが問題なのだと思っていたが、どうやら音叉の位相と、何についての位相なのか、についても考えなくてはならないようだ。問題文の図においては、音叉はY字になっているのがわかる方向で描かれている。

空気の変位について考えるのであれば、まず音叉の左右に進む音の位相は逆である。音叉を叩いたときの振動モードはフォークが開いたり閉じたりするモードだから。そして、壁の反射では固定壁であるのならば位相がとぶ。したがって、強め合う条件は経路差が波長の自然数倍ということになる。

空気の圧力あるいは密度について考えれば、音叉の左右に進む音の位相は同じである。そして、壁の反射では圧力の位相は飛ばない。したがって、強め合う条件は経路差が波長の自然数倍ということになる。

つまり、いずれにしても強め合う条件は同じで、阪大の解答とは違う。大手では駿台が波長の自然数倍、河合塾は半波長の奇数倍阪大の解答と同じとなっている。大手予備校の答えが数学や物理の解答で正反対になったのだから、もっと大騒ぎしてもよかったようにも思う。文系科目のように、認識の違いで済まされるものではない。

音叉の向きを変えたり、同位相のスピーカーを二つ使って実験したら、干渉条件が変わるという話なので、これは高校の物理実験に取り入れてみたら面白いのではなかろうか。ちょっとしたネタになるだろう。

どこかのニュースに、出題責任者がショックを受けているというのがあったけど、そりゃそうだろう。ツイッターをやってる物理の先生たちのコメントにも、若干の恐怖を読み取ることができるような気がする。自分がやらかす可能性もあるわけだから。今回のミスの原因は出題責任者の思い込みだったようだが、教訓としては自分は誤っているかもしれないということを常に考慮しましょう、ということになるだろう。入試に限ったことじゃないけど。

広告を非表示にする