祈り

涼介くんが初戦を突破してくれました。

今日の相手は第二シードの強敵だということです。今日が山だね、涼介。

今日を乗り越えたらきっとお前の能力を正しく評価してもらえるようになる。

楽しいボクシングで、日本の歩みを止めたボクシングに衝撃を与えてくれ!

お前の自己表現が、きっと旧態依然としたボクシングを前に推し進めるはずだ。

そしてもう一つの戦い僕の妻は、ずっと二人三脚で僕を支え続けてくれました。

僕らの関係は僕がトムなら妻はジェリー、僕がのび太なら妻はドラえもん

僕がひろしなら妻はピョン吉、僕がブラックジャックなら妻はピノコ

そんな風に僕は勝手に、僕と妻は価値観を共有しているものと信じていました。

でもそうじゃなかった。妻は、僕の価値観を全て受け入れてくれていた。

彼女の価値観を引っ込めて、ずっと僕の価値観を自分の価値観に重ねて、

僕のために自分の人生を捧げてくれていたんです。今回妻が病気になって、

彼女の入院中に、今までのことをずっと一人で思い返してやっと気づくなんて。

泉、ごめん。僕が馬鹿だった。君にも君の価値観や理想があるはずなのにね。

数日前に僕は妻に弱音を吐いた。何もかも面倒臭い。何もやりたくない。

今日は体育館を休んでお前と一緒にいようかな?そこで、突然妻に叱咤された。

あんたのボクシングに対する情熱ってその程度だったの?それじゃ

私は騙されていたってことなの?冗談じゃないわよ。あんたの情熱を信じて

ずっとついて来たのに。私が死んでもボクシングは続けなきゃダメでしょ!

脳天にガツンと来ました。そうだよね。それが僕の価値観だったのだから。

そのために君の価値観を押し殺してもらってエンジョイを始めたんだものね。

明日、妻はもう少し長く生きられるように手術を受けます。

頼む。元気に帰って来てくれ。あと少しお前と一緒に歩いていきたい。

こんな照れ臭いこと普通は書かないよ。でも世界中に伝えておきたいんだ。

あなたを愛しています!生まれ変わって、もう少し僕と一緒に生きてくれ。

僕も生まれ変わって君の価値観を大切にすると約束する。楽しい旅行とかしよう。

一緒に温泉にも行こう。君が喜ぶことをしよう。きっときっと約束するから!

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